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あごだしふりかけができるまで

あごだしふりかけは、屋久島『島結レーベル SIMAYUI LABEL』さんとのコラボ商品です。

飼い主のいない猫(野良猫)がたくさんいるのは、屋久島も同じ。

「島結レーベル」の社長さんご自身も、迷い猫であった「エディ」ちゃんを飼っていらっしゃいます。

今までも「島結レーベル」さんでは、ねこちゃんのためのあごだしふりかけを販売していらっしゃいました。
この商品を作る中で、「飼い主のいない猫たちの幸せのために、何かお手伝いしたい」と思っていらっしゃったこともあり、『かごねこ』の活動主旨に賛同いただき、コラボ商品を作っていただけることになりました。

『あご』は、トビウオのこと。

屋久島は、トビウオ水揚げ日本一なのです。

屋久島安房港でとれたトビウオ(あご)を、「島結レーベル」さんによって新鮮なうちに丁寧に焼き上げて作られたのが、この『あごだしふりかけ』なのです。

通常、猫用のにぼしや鰹節は、塩分を取り除くために水煮してから加工しているため、旨味成分が逃げ出してしまっているものも多いのですが、この『あごだしふりかけ』はそのまま焼き上げて作られているため、旨味はギュッと凝縮され、それでいて塩分控えめなので、猫ちゃんにも安心して与えることができるのです。

屋久島から保護した足の不自由な猫『しずく』ちゃんを商品モデルとして起用。

『しずく』ちゃんは、屋久島で行われた一斉TNRで、多頭飼育のお家から持ち込まれた子でした。

6頭の兄妹の中で、一人だけ足が不自由で生まれた子。
一斉TNR時、生後2ヶ月くらいでした。

足の不自由なのに、元いたところ(屋外)に返しても、生きていけるだろうか?
足が不自由なために、逃げ足が誰よりも遅く、車にひかれてしまうことがあるのではないだろうか?

一人で『保護する』という選択肢を決めることができず、『かごねこ』メンバーでも、保護することを検討したものの答えが出し切らず、他保護団体の代表にも相談をさせてもらい、最終的に、保護する運びになったのでした。

TNR活動や保護猫活動をしていると、「しずく」ちゃんのように、避妊去勢手術したのち屋外で見守ることができないような子に遭遇することもあります。

その度に保護を繰り返していると、自分自身が多頭飼育崩壊になることだってあります。

だからこそ、活動を続けていく中で、誰もが保護するかどうか線引きをする必要があるし、それが命に対しての責任だとも思います。

「しずく」ちゃんは一斉TNRを通じ、たまたま私たちと出逢え、何があっても治療が受けられる環境下で過ごすことができていますが、本当は「しずく」ちゃんのように
体が不自由な状態で生まれてくることがないように
屋外で危険にさらされながら生きていくことがないように
『かごねこ』はいつも願っています。

だからこそ、すべての猫が幸せになれるように、まずは不幸な命が増えないために、TNR活動を推進しているのです。

さらに、「島結レーベル」の社長さんと商品制作について話していく中で、パッケージのイラストを、屋久島にある就労継続支援事務所『屋久の郷』さんのアーティストさんに描いていただこうということになりました。

『屋久の郷』さんには、素晴らしいアーティストさんがたくさんいらっしゃいます。

「しずく」ちゃんの写真を元に、ステキなイラストを描いていただき、どのイラストを採用していいか迷ってしまうほどでした。

今回の商品制作にあたっては、寄付型おやつということで、「島結レーベル」さんから、デザイン費やパッケージシールなど製作費など寄付していただきました。

実際に商品化するまでの間、通常業務をこなしながら、私たち『かごねこ』のためにボランティアで動いてくださり、大変だったことと思います。

『すべての猫に幸せを』を、異なるジャンルの社長さんと共有することができたこと、ご協力いただけたこと、本当に感謝しています。

屋久島産トビウオ(あご)を使って、
猫のことを思いやりながら加工してくださる屋久島の「島結レーベル」さんと、
屋久島出身の猫をモデルに、
屋久島の就労継続支援事務所『屋久の郷』のアーティストさんによるイラストを使用し、
屋久島づくめで仕上げた、猫たちのために愛情をたっぷり注いで完成した『あごだしふりかけ』をぜひ、みなさんの愛猫ちゃんにあげてみてください。